今回は肩の前方が痛むケガ【上腕二頭筋長頭腱炎】について解説していきます。
スポーツ選手、一般の方、どちらにも起こるケガですが今回はスポーツ選手についてをメインで解説していきます。
Table of Contents
概要
上腕二頭筋という力こぶを作る筋肉の腱が肩の前方で炎症を起こすことによって発症します。
野球の投球動作のような腕の動きで上腕二頭筋長頭腱と肩の関節で摩擦が起こることが誘因となります。
この部分は局所的なストレスが加わりやすいため投げ込みすぎやケアを怠ると発症しやすくなります。
痛み発生のメカニズム
上腕二頭筋は名前の通り筋肉がふたつに分かれています。
どちらも肩甲骨から前腕にかけてつく筋肉です。
どうですか?思ったより長いですよね。
このうち短頭と呼ばれる方は特に肩を動かすときに動きを邪魔するものがないのであまり問題になりません。
問題になるのは長頭の方です。
長頭は肩甲骨の「関節上結節」というところから始まり、上腕骨にある「結節間溝」という溝を通って肘の方へ下っていきます。
この結節間溝が問題になります。
上腕二頭筋は主に肘を曲げるときに働く筋肉ですが、それ以外に肩関節が動くときに上腕骨を安定させるために押さえる役割も担っています。
しかし押さえるということは骨と擦れやすいというデメリットもあります。
肩を動かす動作、具体的には投球動作やバドミントンのスマッシュ、バレーボールのアタックなどを繰り返すことで長頭腱と結節間溝部が擦れて炎症が起きてしまうというメカニズムになります。
症状・セルフチェック
急性期は結節間溝部に強い圧痛や腫脹、熱感があり、肩を少し動かすだけで痛みがでます。
慢性期では結節間溝部を押すと痛んだり、整形外科的テストで陽性反応がでます。
日常生活ではドアノブを回すような動作、重いものを持ち上げる動作、食事のときに食べ物を口に運ぶような動作で痛みが誘発されます。
下記にテスト法を紹介しますので肩に痛みがある方はチェックしてください。
まれに炎症に続けて、もしくは突然に二頭筋長頭腱が断裂することがあります。
断裂した場合は力こぶが肘部へ偏位することで気づくことがあります。
当院の施術
急性期
自分で動かすのが困難で熱感や腫れがみられる急性期では鍼治療後にアイシングを行い、局所の炎症に対して必要な対策をとります。
鍼治療も炎症を引かせるための施術を行います。
痛みが落ち着いたら
血流を促すような施術を行います。
また、胸郭、肩甲骨の柔軟性、腱板の筋肉の状態なども関わっている可能性があるのでリハビリでは関係する部位のストレッチ、トレーニングを行います。
まとめ
今回はスポーツ選手に起こる【上腕二頭筋長頭腱炎】について解説しました。
長頭腱炎は
・使いすぎ
・肩の不安定性
・胸郭や肩甲骨の柔軟性の低下
・腱板の筋肉が硬い、弱い
などが原因となります。
「痛みが取れたから練習再開!」
と以前と変わらず競技に復帰すると再発してしまうリスクがあります。
病院や接骨院、鍼灸院などで専門の人に診てもらい、痛めた原因を取り除くことが大事です。
痛めたら我慢したり放置せず、早めに相談してくださいね。
当院への問い合わせは下記よりお願いいたします。
宮城県石巻市地域から仙台市の出張専門治療院
あづましはり灸マッサージ院
TEL:080-2378-0529
メール:azumashiharikyu@gmai.com
LINEからも予約・お問い合わせができます!
健康情報やトレーニング動画配信中!フォロー&いいね!お願いします(^^)/
1989年9月9日生まれ。青森県青森市出身、東松島市在住。
鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、健康運動指導士
2018年に宮城県石巻市・東松島市を中心に出張専門の鍼灸マッサージ院を開業、2022年より【出張・鍼灸マッサージ あずまし鍼灸院】として院内施術も開始。運動部の学生のサポートから社会人のカラダのメンテナンス、高齢者の健康維持など幅広い顧客へ施術を行っています。治療だけでなくメンテナンスや競技力向上にも力を入れています。お困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。