あなたは健康のために普段運動をしていますか？

健康のために行う運動としてまず思いつくのはウォーキングやジョギングだと思います。

ウォーキングやジョギングは有酸素運動と呼ばれ、呼吸循環機能の向上を目的としたものです。

有酸素運動を行うことで高血糖、脂質異常、高血圧、動脈硬化の予防・改善などのいわゆる生活習慣病の予防や改善に役立つことが知られています。

これに対し、中高年にとっての筋力トレーニングは体重を支える、立つ・座る、物を持つときの筋力や転びそうになった時にバランスをとったり踏ん張るために必要な筋力の維持や向上に役立ちます。

今回はなぜ中高年に筋トレが必要なのか解説していきます。

中高年に筋トレが必要なワケ

なぜ、中高年に筋トレが必要なのか？

その答えは

「とっさの動きに対応できるようにしておくため」

です。

大人になってから何もしないでいると人は加齢とともに筋力が低下します。

太ももの筋肉では30歳をピークとすると80歳では半分になってしまうという研究結果があります。

これは1年に１％も筋力が低下していることを示しています。

筋肉は速筋繊維と遅筋繊維が存在しますがとっさの対応や瞬発的な動きに重要な役割を果たしているのは速筋繊維です。

スポーツ選手で例えると100メートルの選手は速筋繊維が発達しており、マラソン選手は遅筋繊維が発達しています。

そして転倒予防などに重要なのは速筋繊維です。

しかし、速筋繊維は加齢とともに萎縮、消失してしまいます。

筋トレで速筋繊維を鍛えるメリット

大人になってから何もしないでいると速筋繊維、遅筋繊維ともに萎縮していきますが、遅筋繊維の委縮はそれほどでもなく、ゆるやかに筋力が落ちていきます。

しかし、速筋繊維は遅筋繊維よりも委縮のスピードが速く、 40歳を過ぎると特に速筋繊維は衰え、瞬発的な動きが苦手になります。

長距離ランナーが30代後半や40代でも活躍できるのに対して100メートルの選手が40代で結果を出すことがほとんどないのはこの速筋繊維が衰えてやすいためです。

一般の方でも毎日ウォーキングをしたり、趣味が山登りという方がいますが、このような人たちもダッシュをするとすぐに疲れてしまう、ということがあり、これは速筋繊維が衰えているからです。

速筋繊維は意識的に使わないとどんどん委縮してしまいます。

ウォーキングやジョギングは遅筋繊維のトレーニングで筋力トレーニングは速筋繊維のトレーニングととらえると良いでしょう。

中高年であっても筋トレで速筋繊維を鍛えることで筋肉の萎縮を予防することができます。

特に普段ほとんど運動をしていない人では若い人と同程度の筋肥大効果が期待できます。

筋肉量を多くすることは身体の基礎代謝を高めエネルギー消費が多くなるので太りにくい体をつくり生活習慣病につながる肥満の予防に役立ちます 。

この意味でも筋力トレーニングは大切だといえます。

中高年者筋トレ時の注意点

中高年者は筋力トレーニングを行うにあたっては注意が必要です。

それは筋トレ中の血圧の上昇です。

筋トレ中は息を止めて踏ん張ることがありますがこれは血圧を大きく上昇させてしまい、非常に危険です。

そのため、筋トレ時は絶対に呼吸を止めずに行い、無理のない範囲から行っていくことがおすすめです。

中高年者にまず始めてもらいたい筋トレがバンザイスクワットです。

通常のスクワットをバンザイしながら行うだけで下半身だけでなく背中にも効かせることができるのでとても効率が良いです。

紹介する動画はタオルを使いながらやっていますがタオルなしでもOkです。

タオルがあると腕が下がりにくいので初心者にはタオル有りがオススメです。

また、初心者は転倒防止のために椅子を置いて行うのが安全です。

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