宮城県石巻・東松島エリアの出張専門治療院、あづましはり灸マッサージ院院長石岡です。
足首をひねって痛めた!という経験がある方は多いのではないでしょうか?
スポーツ安全協会の発表によるとスポーツによる傷害の発生頻度は捻挫が一番多く全体の40%近く(足首以外の捻挫も含む)にもなります。
こんなに頻繁に起きている捻挫ですが正しい知識を持っている人は意外にも少ないのです。
良く起こるケガであるがために甘く見られることもありますが、放置したり不適切な処置を行うと捻挫を再発しやすくなったりなかなか痛みがとれない、ということにもなりかねません。
捻挫について理解を深めて予防、再発防止、早期競技復帰ができる体づくりをしていきましょう。
1989年9月9日生まれ。青森県青森市出身、東松島市在住。
鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、健康運動指導士
2018年に宮城県石巻市・東松島市を中心に出張専門の鍼灸マッサージ院を開業、2022年より【出張・鍼灸マッサージ あずまし鍼灸院】として院内施術も開始。運動部の学生のサポートから社会人のカラダのメンテナンス、高齢者の健康維持など幅広い顧客へ施術を行っています。治療だけでなくメンテナンスや競技力向上にも力を入れています。お困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
足関節捻挫とは
よくみられるうえに重症度が高くないことも多いため、不適切な治療や放置されることも多くあります。
結果的に慢性化したり、長期間にわたり痛みや関節が不安定になり、競技に支障をきたすこともあります。
再発も多く起こりやすいケガです。
症状
軽症では運動時痛のみ。慢性になると足関節の不安定感が強く、満足に競技を行うことができなくなります。
日常動作では歩行時痛や正座時の疼痛、砂利道や坂道の歩行に不安感を感じるようになります。
拘縮によって可動域が狭くなっていることもあります。
原因
陸上の走り幅跳びの着地時などにも多く見られます。
シチュエーションによって同じ捻挫でも痛める場所が変わってくるので受傷時の状況は大事になります。
過去に捻挫をしたことがあるかどうかも注意が必要です。
受傷部位
最も頻度が高いものは前距腓靭帯という靭帯を痛めるケースです。
主に足首を内側にひねったときに痛めることが多いです。
また、内側にひねった捻挫では腓骨筋というすねの外側についている筋肉も傷めたり、筋力が低下することがあるので腓骨筋の筋力チェックも大事です。
腓骨筋はリハビリでも大事な筋肉になります。
もちろんこの他の踵腓靭帯、脛腓靭帯、上記画像にはありませんが内側にある三角靭帯も痛めるケースがあるので病院でどの靭帯を痛めているか診断してもらうことが大事です。
捻挫はクセになる?
よく捻挫はクセになる、といわれますが、これは適切な治療をしなかった結果です。
捻挫は主に靭帯が伸ばされることによって起こるケガです。
靭帯というのは骨と骨をつなぎ、関節が動きすぎなように可動域を制限する役割があります。
靭帯がのびるということはこの関節可動域を制限する力が弱くなっていることを指します。
靭帯が伸びていても炎症が治まれば痛みはなくなります。
これを治ったと勘違いして競技復帰すると捻挫を繰り返すことになります。
新品のゴムは弾力があり伸び縮みしますが、何回も引っ張ると伸び切ってしまいます。
緩んだ靭帯は伸び切ったゴムのようなもので関節をつなぎ留めておく力はありません。
しかし、リハビリを行い、靭帯の機能を取り戻したり、靭帯を補強する筋肉を鍛えることで捻挫を再発しにくい状態を目指せます。
捻挫はクセになる、というのはよく聞かれることでですが、いかに捻挫の治療をちゃんと行っていないか、ということの表れだと思います。
受傷から復帰まで
特に10代ではまだ骨が柔らかく捻挫と骨折を併発している場合もあります。
また、痛めた靭帯や損傷度合いによって治療のアプローチは変わるので画像診断で確認してもらってください。
以下は骨折がない場合の当院における受傷直後から復帰までの治療、リハビリの流れです。
炎症が治まったら
リハビリは痛みのない範囲で足首を大きく動かすトレーニングを行いましょう。
体重はかけずに足首を曲げたり伸ばしたり回したりします。
受傷直後
固定できない場合も足首を動かすと炎症がひどくなるのでなるべく動かさないようにしましょう。
鍼治療によって炎症を抑える施術を行います。
固定していてもタオルギャザーなどで痛めた所以外の足の筋肉は動かしましょう。
体重をかけられるようになったら
スクワット、カーフレイズ、ニーベントウォーク、チューブトレーニングなどを行います。
受傷後、筋力低下した筋肉をトレーニングしていくため筋疲労や筋緊張が強くなります。
鍼、マッサージによって疲労や緊張を緩和する施術を行います。
足首がぐらつく感じ(不安感)がなくなってきたら
サイドステップや競技動作に近いステッピング動作を行っていきます。
サッカーやバスケなどのコンタクトスポーツの場合は空中で軽く体をぶつけてもらって着地するトレーニングなども行います。
受傷部位の筋緊張緩和だけでなく全体の調整を行います。
足首の捻挫は治療とトレーニングの両方を行うことがとても大事です!
どちらもがんばって競技復帰を目指しましょう!