宮城県石巻・東松島の出張専門治療整体院【あづましはり灸マッサージ院】院長の石岡です。
今回は主に成長期に起こる【オスグッド・シュラッター病】について解説していきます。
主に成長期に発症する障害で膝のお皿の下が痛むことが多いです。
一般的には「成長痛」とも言われたりするものです。
スポーツ習慣がある10代前半の成長期の方は注意が必要です。
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オスグッドの概要
オスグッドは膝の骨端線(成長するための骨の伸びしろで軟骨のため、骨よりも軟らかい)が閉じていない10代のスポーツ選手に好発します。
オスグッドになる要因
オスグッドはいくつかの発症要因が考えられます。
自分が下記のいくつかにあてはまっていないか確認しましょう。
・成長期である
成長期は骨がまだ成長を続けています。
この時期の骨は先端がまだ軟骨でできており、通常の骨よりも軟らかい状態です。
そのため、太ももの前側に負担のかかる動き(ジャンプやキック)を繰り返していると軟骨に傷がつきやすくなったり、軟骨がはがれてしまうことがあります。
・オーバーユース(使い過ぎ)
オーバーユースとは使いすぎ、ということです。
練習量が多い、ジャンプやキックが多い、などの要因があると膝下に負担が集中して痛みが出ることがあります。
・大腿四頭筋の短縮
太ももの前側が突っ張っている感じはありませんか?
そのような場合は大腿四頭筋の短縮が起こっているかもしれません。
大腿四頭筋の短縮が起こる理由としてまず考えられるのは「オーバーユース」です。
使いすぎた上にストレッチも十分でない場合、筋肉は縮こまった状態になり、放置していると縮まった状態をニュートラルな状態と認識してしまいます。
他にも成長期の特徴として骨の成長に対して筋肉の成長が追い付かず、相対的に筋肉が短縮した状態になってしまうことがあります。
この場合もストレッチを行ったり、ウォーミングアップを入念に行うなどの対応が必要になります。
・knee-in-toe-out(膝のお皿が内側、つま先が外側を向いている)
直立したときの膝とつま先の向きも重要です。
knee-in-toe-out(ニーイントゥーアウト)の状態は股関節からつま先にかけてねじれていることを意味します。
ねじれているということは道の途中が曲がっているということなので曲がり角の膝に負担がきます。
また、knee-in-toe-outの選手は靭帯損傷など他のケガのリスクも高くなるので早めに予防のためのトレーニングをすることが望ましいです。
・足首の可動域が狭い
「膝のケガなのに足首?」と思った方もいるのではないでしょうか?
ちゃんと関係あるのです。
オスグッドはジャンプ動作で負担がかかると前述しました。
しかし、ジャンプの着地時に負担がかかるのは膝だけではありません。
実際には股関節・膝・足首の3か所で衝撃を吸収しています。
そのうちの足首が硬いということは足首で吸収するはずの衝撃を他の部分でカバーしなければいけません。
その中で特に膝は股関節に比べ、小さく負担がかかりやすい部位のため、結果的に膝痛につながってしまいます。
オスグッドかな?と思ったら
「膝が痛い…。もしかしたら「オスグッドかな?」と思ったらまずは下記の点について注意してみてください。
安静にする
オスグッドは成長期に膝に負担のかかる運動をたくさん行うことで発症します。
そのため、オスグッドのような症状がでたらまずは安静にすることが必要になります。
症状が出ているのにもかかわらず、痛みを我慢してプレーを続けると軟骨がはがれたり痛みがいつまでもとれないといった難治性になってしまうこともあるので初期段階での対応が大事になります。
また、「安静にする」というと全く練習ができないなんてありえない、と思われる方もいますが、安静にすべきなのは膝周りです。
オスグッドになってしまった人にとって負担のかかる動きはしないようにする、ということです。
具体的にはジャンプ、ダッシュ、ターンなどは行わない方が良いでしょう。
しかし、他の動き、上半身のトレーニングやバスケのフリースロー、バレーボールであれば座って行うトス練習など工夫すれば膝に負担をかけずスキルアップできることもあります。
絶対に痛みを我慢して練習するということはないようにしましょう。
ストレッチをする
オスグッドは骨の成長に対して筋肉の成長が追い付かず、硬くなった筋肉に骨の付着部が引っ張られて炎症が起きて痛みが出ます。
そのため、硬くなる筋肉をストレッチすることで予防や早期回復が期待できます。
特にストレッチするべき筋肉は太ももの前後の筋肉、【大腿四頭筋】と【ハムストリングス】です。
直接痛みを誘発するのは太ももの前側にある大腿四頭筋ですが、その裏側にあるハムストリングスも影響を及ぼすので前後ともにストレッチを行ってください。
ストレッチ方法
大腿四頭筋
ハムストリングス
病院、鍼灸院などを利用する
オスグッドは軽度の場合は数週間の安静で改善する場合もありますが、ひどい場合は軟骨がはがれて剝離骨折のいような状態になることもあります。
これらを見極めるためには病院でレントゲンを撮ってもらうのが一番です。
また、鍼灸は硬くなっている筋肉を緩めたり、炎症を鎮めたりしてくれる効果が期待できるので利用すると良いでしょう。
オスグッド・シュラッター病のまとめ
オスグッド・シュラッター病は10代前半の成長期、スポーツ習慣のある方に多いスポーツ障害です。
学生時代に経験する人も多いことから軽視されるケガになりがちです。
特に指導者では自身が学生時代に軽度のオスグッドを経験してた場合、選手の訴えを軽く見てしまいがちになります。
しかし実際は痛みの強さや症状の出方には個人差があります。
ひどい人だと歩けない、座るのもしんどい、ということもあります。
また、最初は軽い痛みでも徐々に進行していくこともあります。
そのため、初期段階での痛みの訴えを見逃さず適切な対処を心がけましょう。
また、オスグッドにならないために日ごろからクールダウン時にストレッチを入念に行うなどして予防も心がけてください。
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1989年9月9日生まれ。青森県青森市出身、東松島市在住。
鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、健康運動指導士
2018年に宮城県石巻市・東松島市を中心に出張専門の鍼灸マッサージ院を開業、2022年より【出張・鍼灸マッサージ あずまし鍼灸院】として院内施術も開始。運動部の学生のサポートから社会人のカラダのメンテナンス、高齢者の健康維持など幅広い顧客へ施術を行っています。治療だけでなくメンテナンスや競技力向上にも力を入れています。お困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。