第一にお金がかかりません。
なんのトレーニングもしたことがない人にとっていきなり毎月何千円も支払ってジムに通うというのはかなりハードルが高いことです。果たしてこの月額料金を払って私はちゃんと通えるだろうか・・・。自重トレならそんなことで悩む必要もありません。ダンベルをわざわざ買う必要もありません。
お金を払えば私はやれるんだ！という方もいますが、お金を払ったからといってやらない人はやりません。また、お金を払っているからやらなくちゃ、でやるトレーニングはすがすがしさよりもストレスが溜まってきます。本来、体を動かすことはストレス発散になったり、目標とする体を目指すために行うものですからお金でプレッシャーをかけるのはオススメしません。

２つめのメリットは自宅でできるということです。
あなたは1日のうち、自宅にいる時間はどのくらいでしょうか？
トレーニングは1回でもトレーニングです。5分もやれば素晴らしい！やる気がある日は30分がんばっちゃえ！！
ジムにいくなら最低30分は確保したいところです。しかし自宅なら1回から始められます。最強のお手軽プライベートジムですね。
また、自宅で行うということは恰好を気にしなくていいのです。ジムにいくとかっこいいウェアに引きしまったトレーニーのみなさん。普段トレーニングをしている私ですらなにか敗北感のようなものを感じます。こんなダサい恰好じゃいけない、とウェアやシューズを買い揃える手間もあります。
しかし自宅ならそんな心配ご無用です！動きやすい恰好の方が良いですが、極論、どんな格好でもいいのです。パジャマでもジーンズでもスーツでも、暑い日なら上半身裸だってOKです。だって自宅なんですから。

自宅でできるということは家にいる時間ならいつでもできるということです。
いつでもできる＝いつでもいいや、になってしまう危険性があるのでそこは注意が必要ですが・・・。
ただ、ジムに通うことを考えてみてください。
どこのジムがいいか調べて体験にいき、ジムによってはメニューを作ってもらって週に何回きてくださいね～、と言われます。ジムに行くには車で片道15分。体験にいくとみんなかっこいいウェアを着ていてこんな格好じゃ通えない・・。ウェアも買いに行かなきゃ！靴も必要だ！どの靴がいいんだろう。。。
自宅でトレーニングすればこれらの時間をすべてトレーニングに回せるのです！なんと素晴らしいのでしょう。
特に移動時間は大事です。例えばジムまで片道15分だとすれば往復で30分。忙しい現代社会で30分は大きい時間です。この往復時間をそっくりそのままトレーニング時間に回せたらその分時間に余裕ができます。時間の余裕は気持ちの余裕につながるのでトレーニングの継続率も上がってくるはずです。

4つ目は日常生活で使える力がつく、ということです。
自重トレは自分の体重を利用したトレーニングなので自分の体重を支える力がつきます。イスからスムーズに立ちあがる、階段の昇り降り、しゃがんで低いところの掃除をする、洗濯物を干すために背伸びをする。このように日常生活は様々な動きから成り立っています。自重トレはこのような動きに必要な筋力を鍛えることができます。実際にトレーニングを始めてから肩を上げやすくなったり床から立ち上がる動作が楽になったという方もいらっしゃいます。

自重トレを続けていると体のバランスやキレが良くなっていきます。
腕立て伏せを例にとると腕立て伏せは胸や腕の筋肉を鍛えるトレーニングです。しかし、腕立て伏せを行う際には体幹をまっすぐに固定しておく、という作業も必要になります。ランジという片脚を前に踏み出すスクワットトレーニングもお尻や脚を鍛えるトレーニングですが、踏み出したときにバランスを崩さないように体幹を固定する作業が必要になります。
このように自重トレではターゲットの筋肉以外にも注意を払わなければいけないことからバランス能力や体のキレを鍛えることができます。
つまずいたときに転ばないようにさっと反対の足が出たり、不安定なところでもバランスを崩さず作業できたりするために大切な能力です。

自重トレはケガのリスクが低いです。
マシンや重りを用いたトレーニングはどうしても関節に大きな負担がかかるため正しいフォームで行わないとケガのリスクが付きまといます（もちろん正しいフォームで行えばその分効果は大きいというメリットもあります）。
その点で自重トレは自分の体重以上の負荷はかからないのでケガのリスクは減ります。
また、腕立て伏せであれば足をついて行うか膝をついて行うかだけで負荷調整もできるという手軽さも魅力です。

筋肥大とは筋肉が大きくなっていくことです。
筋肉はトレーニングなどをすると微細な損傷を起こします。この損傷を修復するときに筋肉は強く大きくなります。効果的に筋肥大を起こすためには重りを用いて追い込むことが効果的になります。自重トレで追い込むにはかなり頑張らなければいけないことと負荷が自分の体重以上にはかからないのでなかなか強力な負荷がかけづらいという部分があります。

2つ目のデメリットは負荷調整が難しいということです。
筋トレの負荷は重量と回数、セット数などで決まっていきます。
自重トレでは重量の調整ができないので回数、セット数、スピードのなどを変化させて負荷を調整させる必要があります。また、過体重の人の場合だとスクワットで沈み込む角度を浅くしたりイスを置いて後ろに倒れないようにしたりして負荷を軽くする工夫が必要になってきます。

しっかり追い込みたい人へのおすすめの目安はトレーニングしている部位がプルプルしてきたり、きつい、と感じたところから３回がんばる、という状態です。
ここまで追い込めれば筋肉にはかなりの負荷がかかっているのでトレーニング効果が実感しやすくなります。

自重トレではマシンのように支えてくれるものや動きのガイドをしてくれるものがありません。ですので種目によってはフォーム習得が難しい場合があります。
バランスを保ちながらのトレーニングではバランスが保てず鍛えたいところを効果的に鍛えられない、ということもあり得ます。
ただ、このような問題はトレーニングを行って筋力がついていくと自然にバランスを取れるようになっていくのであまりにもバランスを崩してできないものは他のトレーニングで代用してできるようになったらチャレンジするという形でやっていくのが良いでしょう。


ここまで自重トレのデメリットを挙げてきました。
ボディビルダーのようなムキムキを目指したいなら自重トレでは限界があり、難しいです。
しかし、動きやすい体を手に入れたい、スタイルを良くしたい、痩せたい、健康的になりたいという目的であれば自重トレで十分です。
自重トレではよほど追い込んで筋肉痛を起こさない限り毎日行ってOKです。
忙しい人や仕事が不規則な人でもできるときに５分程度から時間を捻出できれば行えます。
ぜひチャレンジしてみてください！